水に関する基礎知識

硬水と軟水の違い。ダイエットにはどっちがいい?

今回は、みなさん一度は聞いたことがある「硬水」と「軟水」の違いについて解説していこうと思います。

硬水と軟水、ダイエットにはどっちがいいのか?

結論から言ってしまうとダイエットに向いているのは硬水です。

硬水は軟水に比べミネラルが豊富に含まれているため、「便秘解消」や「血流改善」などの効果があると言われています。

ミネラルウォーターに含まれているミネラルとは主に次の4つです。

  • カルシウム
  • マグネシウム
  • ナトリウム
  • カリウム

 

硬水と軟水の違いは硬度で決まる

なぜ硬水がダイエットに向いているのかを説明する前に、硬水と軟水の違いを説明します。

硬水と軟水の違いはカルシウムとマグネシウムの含有量で決定されています。

ちなみに水1リットル中に含まれるカルシウムとマグネシウムの量を合算した数値を「硬度」と呼びます。

 

具体的な数値はというと、WHO(世界保健機関)の基準では、

硬度が

  • 0~60mg/l 未満を「軟水」
  • 60~120mg/l 未満を「中程度の軟水」
  • 120~180mg/l 未満を「硬水」
  • 180mg/l以上を「非常な硬水」

と定義しています。

 

硬水がダイエットに向いている理由

硬水がダイエットに向いていると言われる理由は以下の3つです。

  • 便秘解消
  • 脂肪燃焼や脂肪の吸収抑制
  • 動脈硬化対策

便秘解消

先にもあげたとおり硬水にはマグネシウムが多く含まれていますが、そのマグネシウムが便秘に良いとされています。

その理由は、マグネシウムには便の吸水性を向上させる効果があり、便が水分を吸収することにより柔らかくなるからなんです。

実際、酸化マグネシウムの便秘薬も多く販売されています。

 

脂肪燃焼や脂肪の吸収抑制

他にも硬水に含まれるカルシウム。

まだ詳しいメカニズムはわかっていませんが、カルシウムには脂肪の吸収を抑制したり、脂肪の燃焼を促進するという調査結果があります。

脂肪の吸収抑制で太りにくくし、脂肪燃焼で代謝を上げることでダイエット効果が期待されます。

カルシウムイオンは情報を伝達する役割をしていますが、脂肪合成を促進し、脂肪分解を抑制する情報を伝達することがわかってきました。つまり、カルシウム不足が体脂肪を増加させる可能性があるのです。
参考)https://www.morinaga.co.jp/protein/columns/detail/?id=10&category=beauty

中学・高校生の男女延べ6,000人の調査によると、女子では牛乳を1日400ml以上飲むグループの平均体脂肪率は23.6%で、100ml未満のグループに比べ2%低いという結果が出ています。

また、アメリカの研究でも同じような調査結果があります。
詳しいメカニズムはわかっていませんが、牛乳中のカルシウムが脂肪の燃焼を促進するのではないかと考えられています。
このように、少ないエネルギーで豊富な栄養が摂れる牛乳は、むしろダイエットの強い味方なのです。
参考)https://www.j-milk.jp/knowledge/products/hn0mvm0000005o23.html

 

動脈硬化対策

硬水に含まれるカルシウムやマグネシウムにより血液をさらさらにする効果があると言われています。そのため、硬水を飲むことによって、動脈硬化の予防や心筋梗塞、脳梗塞のリスクを減少が期待できます。

 

硬水と軟水のメリット・デメリット

硬水のメリット・デメリット

硬水のメリットは上に挙げたとおりのダイエット効果です。ではデメリットは?というと

  • 苦味がある
  • 胃腸に負担をかける
  • 下痢になる場合もある

硬水に多く含まれるカルシウムとマグネシウムが苦味の原因です。

また、便秘解消のメリットの裏返しになりますが、硬水に含まれるマグネシウムが胃腸に刺激を与えることで便秘解消になっています。裏を返せば胃腸に負担をかけることにもなります。

酷い場合は下痢になる人もいます。

苦味がキツかったり、胃腸への負担を感じたら硬度を下げる(硬度の低い水に変える)等の改善を検討しましょう。

 

他にも

  • (軟水に比べ)値段が高い

硬水は一般的に海外のものや日本でも山の奥地のものが多いです。

理由は石灰質の豊富な地層を、時間を掛けて流れてくるため、ミネラル成分が水に溶け込んで硬水になるからです。

日本では、標高の高い山は少なく、欧米に比べると川も短いため水に溶ける成分が少ないとされています。

よって輸送費や手に入れる手間がかかるので値段が高くなります。

 

軟水のメリット・デメリット

軟水のメリットは

  • 口当たりがまろやか
  • 肌や髪に優しい
  • 値段が安い

硬度が低いため苦味もなく、口当たりがまろやかです。そのため料理にも使いやすい(特に和食)です。

また、飲み水以外も、マグネシウムやカルシウムの含有量が低いので顔や身体、髪の毛を洗ったときにつっぱったりすることも少ないです。

軟水のデメリットは特にありませんが、水からミネラルを摂取しようと考えている人にとってはデメリットになるかもしれません。

 

まとめ

最後に今回のまとめです。

  • 硬水と軟水。ダイエットに向いてるのは「硬水」
  • 硬水と軟水の違いは「硬度」
    硬度=カルシウム+マグネシウム
  • 硬水のメリットは
    • 便秘解消
    • 脂肪燃焼や脂肪の吸収抑制
    • 動脈硬化対策
  • 硬水のデメリットは
    • 苦味がある
    • 胃腸に負担をかける
    • 下痢になる場合もある
    • (軟水に比べ)値段が高い
  • 軟水のメリットは
    • 口当たりがまろやか
    • 肌や髪に優しい
    • 値段が安い

 

ダイエットに向いてるのは硬水ですが、特に日本人にとって硬水は向き不向き、合う合わないがあります。

硬度を確認し、いくつかの硬水を試してみて合わなかったら軟水に切り替えるといいでしょう。

 

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